vol.2 賃貸と売買のライフスタイル|賃貸vsマイホーム購入 住まいの決断

vol.1では賃貸と購入のメリット・デメリットを挙げました。vol.2では『ライフスタイル』にスポットをあててみましょう。

gakkoさて、前回も登場しためぐみさん(仮名)。子どもが小学校に上がってそろそろ『持家』を持つことも視野に入れています。

ここでポイントになってくるのが『子どもが小学校にあがっている』という点です。

小中学校になると『校区』があります。賃貸にしてもそうですが、「この学校に通わせたい」と希望される方がよくご相談に来られます。子どもの友達関係、自分の母校、評判の良い学校・・・さまざまな理由がありますよね。

 

まずはイメージしてみましょう。

小学校・中学校を経て、お子様が高校を卒業し、大学生になると家を出て独り立ちしていきます。

夫婦2人で過ごす一戸建て。少し寂しく感じるかもしれません。

やがて子どもたちも結婚し、孫を連れて遊びに来る、はたまた同居してまた賑やかな家になる・・・

これは持家に限らず、賃貸でも同じことですね。長く賃貸物件に住む方もたくさんいらっしゃいます。

 

異なる点は「自分の家」か「借り物の家」かの違いです。

持家のメリットは文字の通り自分の物=土地・建物という資産を所有できるということ。

例えば結婚した後の子どもたちと同居するため大幅リフォームを入れて二世帯住宅にすることも自由自在ですし、室内犬に限らず、猫や大型犬を飼うことだって可能です。

また、ローンを返済し終えた場合は支払の必要がなく、老後の安心にも繋がります。またローン返済中に世帯主に万が一のことがあった場合でも、団体信用生命保険等に加入していればローンの残金は全て清算され、その後のローン返済は不要となるので家族に家を残せるので安心です。

 

反対に賃貸の場合はそこに住み続ける以上、家賃をずっと払い続けなければいけません。いつまで経っても自分の物にはなりません。また、物件によっては『更新』期限があり、更新料が発生したり、家主さんの都合で更新が出来ないこともあるでしょう。

また、当然のことながら『借り物』の為、リフォームを入れることは難しく、ペットの飼育を制限している物件もあります。

 

そうなると、やはり持家の方がいいんじゃないか?

いえいえ、これだけで決めるのは尚早です。それでは別の視点からもう少し見てみましょう。

 

持家を持つということはその場所から離れない、ということでもあります。

賃貸の場合のメリットとして、『いつでも』『どこへでも』転居が出来るという点があります。

旦那さんが転勤になった、海外赴任した子どもと一緒に同居することになった、はたまたご近所さんとの折り合いが上手くいかない・・・考えたらキリがありませんが、やむを得ずに転居しなければいけない場合、賃貸の場合は住み替えが自由に出来ます。

持家の場合も住み替えは出来ますが、その場合旦那さんが単身赴任してダブルライフを送るか、転居する場合、持ち家をどうするのかという点が最大のポイントになってきます。

家族全員で転居する場合、売却・賃貸に出すという方法が考えられますが、すぐに売り手が見つかるのか、ローンの残債が残っていればそれに見合う価格で売りに出せるのか、賃貸に出す場合でも赤の他人に貸し出すわけですから大切な家がボロボロにならないか、戻ってきたい時にすんなり明け渡してもらえるのかなどなど、悩みは尽きません。

また、自分の所有物なので売却しない限り、修繕費や老朽化に伴うリフォーム費用は全て自分で負担しなければいけません。一般的に水回りは10年に一度、大幅な修繕は30年に一度と言われているように、その資金を蓄えておく必要があります。

 

ではどちらが良いのか?

どちらにもメリット・デメリットはあります。

sohyo持家を所有する場合は、腰を据えて住みたい場所があり、自分の人生設計(ライフプラン)がしっかり固まった方に向いているでしょう。

人は年を取ると住みたい場所や環境が変わってくるとよく言われます。若いうちは生活便利な場所に住みたいと思っていても老後は静かな場所、老人ホームに入って過ごしたいという考えに変わる可能性だってあります。

転勤の可能性がある、40台、50台、60台、そして老後の人生設計まで決めるにはまだ早いと思っている方はまずは賃貸で過ごしてじっくり練ってみるのも一つの方法かもしれません。